安アパート

706 :1:2010/11/08(月) 23:45:28 ID:1SJaO8u80
本文が長すぎるので何回かに分けてますよ
俺が学生時代に住んでいた安アパート。
立地は最寄の駅(無人駅)まで歩いて20分、コンビニに至っては30分と最悪。
設備はトイレ風呂共に共同だが、これはそんなに気にならない。
なにせ住んでるのが俺だけだ。だが困ったことにシャワーが間欠泉みたいに弱くなったり強くなったりする。畜生。
で、まあそのアパートなんだが、2階建てで下3上3の計6部屋あるんだが、住んでいたのは俺だけ。
一応、入ったばかりの頃は誰かが階段を昇降する音が聞こえていたので、
上の階に誰かが住んでいたのだと思う。大家さんかもしれんけど。
でも何時の間にかそういうのも無くなった。ちょうど冬の終わり頃だったし、出たんだろうな。
完全に俺の貸しきり状態になった。



さて、このアパート、住み始めてしばらくした頃から変な現象が起きていた。
遠くなのか近くなのか、だがかなり耳障りなレベルで羽虫が大量に飛び回るような音が聞こえて落ち着かなかったり、
夜中に、ものすごい嫌な匂いがしてたまらず窓を開け放ったり。
虫が出るのも臭いのも、まぁ仕方ないと思ってた。家賃8000円だし。
というか一番重要なライフラインの水道いかれかけてるのに放置してるぐらいだしね。
20秒ぐらい流さないと茶色い水が出る。里帰り後は1分ぐらい。
だが住めば都とはよく言ったもので、上に挙げたような変な現象は起きるものの、寝るだけの場所としては十分だった。



707 :2:2010/11/08(月) 23:46:40 ID:1SJaO8u80
そんなある日布団に横になってると、ぽたりぽたりと水滴が落ちてきた。
雨漏りしてた。びっくりして大家さんに連絡すると明日確認すると言われた。
仕方ないのでその日は風邪ひかないように河童着て寝た。
翌日夕方5時に大家さんとの約束を取り付けていたので、受講後時間を見ながらアパートへ。
大学の学食で食事中、友人と少し話した。
内容は俺の愚痴と、大学の近所に安くていい物件は無いかという話。
安いという事で、立地の悪さや匂いや人の寄らない気味悪さは我慢していたが、
雨漏りまであるとなると、私物がダメになる事も考えられるし、
何より今回の大家さんの対応があんまり親身な様子では無かった事が大きく、引越しを考えていた。
まあ、友人のアパートに空きがあるけど、奴は結構いいとこ住んでて俺には敷居が高い。様子見て考えようか、という感じの結論だった。

で、帰宅する。大家さんは20分程遅れて到着。
部屋見てもらって「漏れてますねー」とか言う。他に言う事はありませんか。
俺の布団と床のたたみはぐっしょり。ポリ袋に入れて戸棚に緊急避難させておいた本やノパソは無事だった。
大家さんが「外泊とかのあてはありますか?」とか言うもんだからそこでまたぶち切れですよ。
いくら年行ったおばあさんだからっていつも若造が大人しいと思ったら大間違いですよっと。
少し怒気をこめて文句を言う。結局畳の上にマットレスを敷いて、その上に寝る事になった。
滲んできそうでいやなんだけど、水分自体はさらに床下へ抜けていたのか、滲んではこなかった。
上の階も大きな漏りは無いという事で、シートを敷いて応急措置したらしい。でもそれって吸い込んでる水分はまだ落ちてくるよね。
マットレスといい、シーツといい、いい加減だな。いつまで応急措置で我慢しなきゃならんのだろう。
大家さんに聞くと、週末(その日は確か火か水)に業者の人に入ってもらうとの事。


709 :3:2010/11/08(月) 23:47:56 ID:1SJaO8u80

その夜寝てると、腕、胸、顔にぽつりぽつりと漏ってきた。
軽いだるさを感じながら目を開けると、天井に人が張り付いているように見えた。
というのは言い過ぎなんだが、人の形のような染みが確かに見えた。
次の日の朝一番、大家さんにまた連絡した。また漏ってるよ!この部屋臭いよ!と訴えた。
電話口で週末には業者の人が〜とごねる大家さんを必死に鼓舞して戦場へ呼び戻した。
大家さんはかなり不機嫌だった。俺も不機嫌です。勘弁してください。
状況を再度説明し、やっぱり漏りがひどいからすぐでに業者に入ってほしいと嘆願した。
尚、この時、人の形の染みには触れなかった。
怪談を怖がる女の子みたいな事で軽いノリでキャーキャー騒いでると思われたくなかった。
俺は本気で怒り心頭に達しているんだ!そこをなんとか理解して欲しい!
だが現実は非常である。業者さんは結局週末までお預けです。俺は激怒した。いかれた大家だ、生かしておけぬ。

結局次の日から友人宅に寄生してカーテンと窓の間とかベッドと床の隙間とかの心温まる一等地を間借りした。
勿論嘘だが。ベッド貸してくれたよ。持つべき物は友人だ。
で、友人宅が快適すぎて割とどうでもよくなりかけていたが、週末、業者の人が来た。
詳しい説明は受けてなかったが、前もってエロ本とかを隠しておいた俺に隙は無かった。
余裕を持って業者の人をエスコートしようとしたが、業者の人はどうやら上に興味があるらしい。
俺としては俺の部屋を早めにすませてもらったら、友人に一宿一飯の礼をするために出かける予定があるんだが・・・。



710 :4:2010/11/08(月) 23:49:30 ID:1SJaO8u80
仕方ないので部屋でボーっとしながら業者さんが降りてくるのを待つ。
上でギシギシアンアンと業者の人が働く音が聞こえてくる。
大家さん立ち会いの上で、何事か会話しながら作業しているようだ。
「抜けそうだね」とか「ほとんどいってるね」とかいろいろ聞こえてくる。
その後ごにょごにょと小さな声で話しているようだった。
その中で、大家さんの「困ったもんですよ」という言葉が気にかかった。
困ったのはこっちですよ、と。漏れたのは大家さんの実家じゃなくて俺の住むこのアパートですから!残念!
しばらく後、大家さんと業者さんがようやっと俺の城へ来た。
業者さん、入ると真っ先に天井の真ん中にある人っぽく見える染みを見上げ、
「ああ、やっぱりねえー」とか言う。「何か変ですか?」と聞いたが、「いやいや・・・」とかお茶を濁された。
「壁材取り替えますね^^」みたいな事を言われたが、『やっぱりねえー』の意味する所は結局最後まで教えてもらえなかった。
2ヵ月後ぐらい、改装が入った。改装というか、2階部分が無くなった。思い切った事をしたもんだ。平屋になったが屋根がわりとしっかりした感じに落ち着いた為、見た感じいい具合に収まった。

大学時代の、10年程前の話かです。
山も落ちも無くて申し訳ないが、この後も別に何か出たとかは無かったな。
とりあえず作り話ではないマジ話だ。よく考えたら別に怪奇現象でもなんでも無いから、マジも糞も無いけどな。
さて、まあそんな事があったけど、俺は至って健康ですがな(´・ω・`)
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