実況メール(続編)

227 その1 sage New! 2008/03/12(水) 01:23:42 ID:nI5VHqksO
鳴り続ける携帯…間違いなくお寺に預けたものだ。
何が起きてるのかわからない。無意識のうちに携帯を掴み画面を開いた
メール着信…
自殺したB子から…
「お久しぶり、やっと見つけた。待っててね」
画像は…あの病院の近くで首吊りしたB子…そして…不気味に笑う女
一瞬気が遠のいた。が、辛うじて冷静さを取り戻そうと踏ん張る。
私が頼れるのは既にお寺の住職しかいない。
お寺に向かう事にして、古い携帯と新しい携帯を持ち、家を飛び出した。
車に飛び乗り、エンジンをかけようとするけど、震えが酷くなかなかキーをさせない。古い携帯が着信を知らせる、怖くて見たいとも思わないのに、何故か体が勝手に動き携帯を掴んだ。
「早く逢いたいね〜。めっちゃ楽しみ」B子から、画像もなにも添付されてないのに笑い声が聞こえる。
『ごめんなさい!ごめんなさい!許して下さい、もう私に構わないでよ!』
訳もわからず、絶叫しながら。やっとキーを差し込み、急いでエンジンをかける…かからない!?
焦りながら何度もセルを回す…
ふと泳いだ目線がバックミラーを捉えた瞬間、何かが写った…
思わず目を凝らすと…いた…あの女…



228 その2 sage New! 2008/03/12(水) 01:24:37 ID:nI5VHqksO
その瞬間、気をうしなった様だ。
気付いた時には、何故かあの病院の前。
怖くて恐ろしくて、どうしたらいいかわからず、泣き崩れた。
静まり返った病院。あの事件の後、お祓いをしたと聞いている。
窓や扉は板で全て塞がれ、誰も立ち入ることが出来なくなっていた。
『どうして私なの!私は何もしてないじゃない!』
兎に角わめきちらした。顔をぐちゃぐちゃにして叫ぶ姿は、誰かが見ていたらきっと狂人だと思ったに違いない。
ただひたすら叫ぶ事で、心は少し落ち着いてきた。
ここまで連れてきといて何もしてこない彼女達の事を考えたりした
『そう言えば、B子が亡くなってから、一度も線香あげてないや』
変に醒めた頭でそんな事を考えた、車には、いつかこようと思って線香を積んであった。
何故か恐怖心が飛んでしまった私は、線香を持つとB子の亡くなった場所へ。
そして、大きな木の根元に線香を手向けた。



229 その3 sage New! 2008/03/12(水) 01:26:59 ID:nI5VHqksO
ん?車の音?
緊張しつつ、見ていると、一台の車が現れ。
何と、先日古い携帯を預けたお寺の住職が現れた。
驚いたような、安堵したような顔をして、近付いて来た住職に全てを話した。
頷きながら聞いていた住職は、ここに来た経緯を話してきた。
携帯には邪気がまとわりついていたこと、浄化の準備中に携帯が亡くなった事。
何故か廃病院に行かねばと思った事。
等を話してくれた、その話を聞きながら何気なく病院を見ていると…
二階の一室に何故か明かりが灯っている
??
理解できない、既に電気も来ていない、入り口もどこにもない病院に明かり…微かに携帯の着信音…
ハッ!として確認すると、確かに握っていたはずの古い携帯が無い!
『行くしか無いでしょうな、携帯がなければ、浄化も叶わない。供養を任された私としては、中途半端にはしたくないですから』
歩み出す住職
「私も行きます。一人でいるのは耐えられません。それに、知りたいんです」
『ならば…どこか入り口を作りましょうか』



230 その4 sage New! 2008/03/12(水) 01:30:00 ID:nI5VHqksO
私達は病院の周りを見て回り、比較的壊しやすそうな窓に当たりをつけ
車から工具を下ろしてきて、窓についていた板を外し始めた。
携帯は相変わらず着信音を奏でている
何とか、人が通れる程に穴を広げ、ライトを持ち、先に住職が入っていった。
私も直ぐ後を追った
明かりがついていたのは二階、着信音も二階から聞こえる。
再び湧き上がる恐怖を必死に堪えながら、住職と共に二階へ…
明かりがついていたのは…204号室…やっぱり…重い足を必死に動かして、その部屋に向かう。
そして…意を決して、部屋を覗く…ベットが2つ、向かい合わせにある…
「嘘でしょう?!」
ベットに、寝ていたのは…未だに意識の戻らない二人…
「有り得ないって!なんなのこれ!」
既にパニックになり始めていると
『うわっ!』
後ろにいた住職の声
「どうしたんですか?」
声をかけつつ振り返ると…住職の姿はなく…変わりに…虚ろな目をした、精神を病んだ二人…
「あああああああ!」
すっかりパニックになる私の左耳に…
【あははははは〜】
あの女の声が響く、慌てて左を振り返ると、今度は右から。
更に部屋全体に…
ここでまたもや気を失った様だ。



231 その5 sage New! 2008/03/12(水) 01:31:00 ID:nI5VHqksO
気が付くと、お寺の本堂に寝かされていた。
目の前では、台の上に古い携帯を置き、住職が一心不乱に読経していた。
「あの…」
私が声をかけると、住職はゆっくり振り返った。住職の話によると、あの部屋を覗いた時、廊下の奥から着信音が聞こえたらしい。
住職は直ぐにそちらに気を取られ凝視していると、私の叫び声が聞こえ、慌てて目を戻すと、ベットの上に携帯があったので
その携帯を数珠で縛ると、倒れた私を抱えて、寺まで来て
それからずっと、携帯を取り巻く邪気を祓い続けたらしい
あの時私が見た四人は、幻覚だと告げられた。
『さて、これで携帯についていた邪気は祓いました。』
ゆっくりと静かに、住職に告げられた。
「ありがとうございます」
丁寧にお礼を言い、住職のお弟子さんが取ってきてくれた
私の車に乗り込み、帰宅した。
やっと解放されたのだ。理不尽な霊障に悩まされることはもうないのだ
そう思うと、とめどなく涙が流れた。

そして現在…私は未だに、あの日になると来るメールに悩まされている。
何度携帯を変えようとも、あの日が来る度に…
私はいつかこの恐怖から解放されるのだろうか…
それとも………
【ウフフ】
そんな笑い声が聞こえたような気がした…
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